ヨックモック マーケット


2月1日(木)

 朝、朝食でSさんに会うと、「良かったですね。」と言ってくれた。「昨日のオーロラはなかなか頑張ったんじゃないですか。珍しく色が付いていましたね。」との事。他の人とも話をして昨晩のオーロラについて語り合う。9月のシーズンが始まってから一番綺麗なオーロラだったという話も聞いた。まだ興奮さめやらぬ中、マーケットに行く準備を整え、10時前、レセプション前に集まった。

 <毎年、冬にラップランド最大のマーケットが開かれます。今年で396回目となります。トナカイ、錫、白樺の木で作られましたハンドメイドの作品、マーケットキャンディー、ケバブなどが売っております野外マーケットがたくさん並びます。その他に元先住民であるサーメ人やトナカイにも会う事ができます。>

 上の文はレセプションでもらった案内の前文である。絶対的な規模はけして大きくないが、伝統的なマーケットとして注目を浴びているらしい。
 現地の案内地図をもらってバスに乗り込む。日本人スタッフのIさんも同行してくれる事になった。全員が乗り込むと一路、南にあるヨックモック目指して走り出す。
 Sさんに聞いた話だが、第2次世界大戦でもスウェーデンは国内に被害を受けておらず、建物や道路も戦争以前の物が残っているという。腰の悪い方はご用心。凍結した道路を走り慣れている運転手さんは快調に飛ばし、時々道路のでこぼこで車が跳ね、腰の所にガツンと来る。それでも全体的には走りやすい綺麗な道路を1時間20分ドライブしてマーケットに到着した。

 気温は当然零下。でも、なかなかのにぎわいだ。観光用のマーケットではないので、売っている物は日常品が多い。トナカイの皮の帽子やコートなども売っている。





 サーメ人のテント。マーケットを見て回っているうちに体が冷えてしまった僕はこのテントの中に入って一休みする事にした。




 中の様子。トナカイの肉を細切れにして焼いている。薄いパンのような物で肉を包んでくれる。30クローネ。コーヒーが10クローネ。で、一度に両方を頼むと35クローネだ。



 マーケットの中、民族衣装を着た人が子どもを乗せたそりをトナカイにひかせて歩いていた。



 マーケットでの滞在は3時間。でも、最後は寒くて、近くのスーパーにテーブルとイスが置いてあるコーナーを見つけ、カップのコーヒーを飲みながら集合時間を待った。
 このマーケットは有名らしく、途中でいくつか取材のカメラが入っていた。日本語で携帯電話を使用している人もおり、一緒のツアーに参加していた人が「NHKが取材に来ていた」と話していたので、その人達だろう。

 時間が来て帰路に就く。途中の街道は「白夜街道」と呼ばれ、人気だそうだ。
 この写真の所がそうなのかどうかは知らないのだが。(^^;
 写真だとわかりにくいが、日暮れ時、空と地との境界線が美しい紫色に染まる。冷たく澄んだ空気の中、ファンタスティックな美しい風景が広がる。



 


 いよいよ最後の夜。次の日の朝が早い(5時10分に出発)にも関わらず、昨日のオーロラが忘れられない面々は、晴れ渡る空に期待を持って夕食が終わるとレセプションの前へと集まってきた。雲一つ無く、全天に星が見えるこの日はオーロラを見るには絶好の条件である。途中で小さな(といっても、昨日と比べたらの話で、充分に綺麗なオーロラだったのだが)オーロラが出たが、それに満足できない面々は、昨日、そのオーロラショーが終わってから着いたという2人組の女の子に昨日のオーロラがいかに綺麗だったかを説明し(ていたのは僕だけかも知れないけど・・(^^; )、代わる代わる表に出ては空を見上げた。星を観測するには絶好の夜であったが、オーロラは姿を見せる事無く、午前1時頃、みんなコテージに帰った。


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