THE PHANTOM OF THE OPERA


 世界で一番チケットの入手が難しいという「THE PHANTOM OF THE OPERA」。日本の劇団四季では2度見た。2度目は1月の26日という、ホン最近である。
 本場ロンドンのミュージカルはどんなのか、すごく楽しみにこの時を迎えた。席は舞台から5列目のF4。JCBから予約書が来た時にネットで2つの劇場のウエーブサイトを探して席がどのへんかは確認していた。劇場の中でベストプライスの色で示されたシートの端であった。


 地下鉄の通路で見つけた「オペラ座の怪人」のポスター。






 これが「オペラ座の怪人」をしている劇場。
 「Her Majesty’s Theatre」だ。





 次々と劇場の中に入っていく。




 シアターの中に入るとクロークでコートを預ける。ロビーにはバーがあり、みんなワインを飲んだりしながら開演を待つ。僕は劇場に着いたのが遅かったので開演までそんなに時間が無く、コーヒーを飲んでいる暇がなかった。パンフレットを買って程なく席に着く。劇場は思ったより狭い感じだ。開演時間がせまり、お客が席に着く。なんと、ワインを片手に席に着く人が結構、いた。劇場内は飲食禁止の日本とは偉い違いだ。途中の休憩時間にもアイスクリームを売るためのスタンドが入り口に立つ。劇場から受ける印象は日本より重厚だが、中身は結構、楽しんでいたりする。

 さて、肝心の中身であるが、評論できるほど、僕はミュージカルの事を知らない。だから、あくまで僕の感じたままの私見である旨、ご承知の上、この先はお読みいただきたい。

 大きなジェスチャーで感情を表現する英語圏の人間と、言わないのが美徳という日本の差がそのまま出ているかのように感じた。感情表現に関してはすごい差があると思う。劇団四季版ではその圧倒される迫力に感激した。しかし、このロンドンでは「感動」したのである。怪人が切々と歌うのを聞いていると涙ぐみそうだった。もちろん英語なのだが、英語が分からなくても場面を見れば何を言っているか分かるくらいはCDを聞いているので。
 次に歌だが、多分、生で歌っている声だけだと思うのだが、このあたりは正直、自信が無い。というのは、それにしては素晴らしく声がのびるからだ。しかし、声がどう聞いていても役者のいるところから聞こえる。怪人が初めて姿を現す時、鏡の向こうからなのだが、その鏡の方からまっすぐ歌声が聞こえた時は正直、びっくりした。四季版では怪人がどこにいるか分からない所が多々あるのだが、ここでは姿が見えないのにいる場所がわかるのである。
 シアターの音響効果もあるのかも知れない。生のオーケストラと生の声。歌に乗ってくる感情は遙かに違うものを感じた。
 そして演技。カルロッタ役がすごかった。そうか、これがカルロッタか!という気になった。劇団四季版ではややもするとカルロッタよりクリスティーヌの方が歌が上手だと勘違いするが、こちらのカルロッタは明らかにクリスティーヌより格が上である。
 そしてその他の俳優達。表情一つ、ため息一つでお客を笑わせたりもする。劇団四季版では客席から笑いが聞こえるなんて事はなかったが、ここでは結構、笑い声が聞こえる。文句無く、ここロンドンの方が上だと感じた。
 それから、最後、カーテンコールであるが、実にあっさりしている。さーっとカーテンが降りたと思ったらすぐに開いて、もう一度お辞儀をしてカーテンが降りるともう終わりである。ちょっと拍子抜けかも知れない。

 素晴らしいミュージカルを見て興奮さめやらぬまま、夜の地下鉄に乗ってホテルへと向かった。
(尚、マイバスの方の話では、大抵は大丈夫だけど、女性の場合は出来ればタクシーで帰った方がいいと言っていました。男は問題ないみたいですけど。実際には多くの女性が一緒に地下鉄に乗っていましたけどね。)


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