再びキャッスル・クームへ


 朝、目が覚めて外を見ると、晴れとまでは行かないが雨は上がっている様子である。どうしようかと思ったものの、キャッスル・クームはもう少しゆっくりしたかったという思いもあり、もう一度、出かける事にした。



 さて、ここでロンドン郊外の走り方を。といっても、車の動かし方ではありません。目的地までのたどり着き方です。知ってる方はしってるけど、初めてだとさっぱりだと思うので、具体的にキャッスル・クームへ向かって案内しましょう。



 ロンドンからM4と書かれたモーターウエイに乗ります。地図の青い道(左の方に四角に囲まれてM4と書かれている道)とA350と書かれている道の交差する所に17と書かれているのが分かるでしょうか。これはロンドンから17個目のインターチェンジだという事です。これが分かると目安になります。





 具体的にはこれです。今回はA350の方へ行きますが、標識にA350とA429の他に左下に17と書いてあるのが分かるでしょうか。これが地図上の17です。
 ちなみに1mと書いてあるのは1メートルではなく1マイルの事なのでお間違えなく。




 これがサークル状の交差点の案内標識。下から上に向いているのが自分が入る道。左上に出ている道にA350と書かれているので、そちらに向かいます。交差点に入ってしまうと方向感覚を失いがちになりますので、道を数えた方がいいです。これだと入って2本目に出るわけです。






 これが進入路。一瞬、自分が直進で優先のように勘違いしそうになります。右側から来る車が優先です。スピードが出ていますので、くれぐれも注意。白線(点線)の手前で車が通りすぎるのを待ちます。尚、一旦停止では無いので、来ていなければそのまま行って問題ありません。下手に停まると後ろが怖いです。(^^;






 近くまで来るとこのように案内標識が。道路標識が緑なのに対して茶色です。ここまで来ると近いです。ただ、日本と違っていくつも前の交差点から出ている訳ではなく、幹線道路から分かれる分岐点が最初の案内標識になりますので、見落としたらちょっと大変かもしれない・・・・。




 後は標識を見逃さないように走れば、次に右に入る道があって、右折してしばらく走り、集落をひとつ越えた少し先にキャッスル・クームの駐車場があります。
 車で走りながらですので、すべての交差点を撮った訳ではないので、あしからず。



 さて、結局、キャッスル・クームに着く前には雨になってしまった。しかし、どうしてももう一度、歩いてみたかったので、濡れるのを覚悟でカメラは車に置いておき、ジャンバーを着るとフードをかぶり、雨の中、歩き出した。村中を通り過ぎ、先の方へ。どれくらいぶりだろう、こんな風に雨の中を歩くのは。
 いろんな思いが巡ってくる。ハイキングで雨に降られて濡れながら歩いた経験のある人は分かると思うが、不思議と静かな気持ちになり、周りの景色も関係なく、歩く事だけに徐々に集中していく。懐かしいようなもの悲しいような、それでいて変にここちのいい時間。風が強く、時折フードをまくり上げようと吹き付ける。
 イギリスくんだりまで来て、何をしているんだと思うかも知れない。でも、イギリスくんだりまで来ないとこんな時間を過ごす贅沢を自分に許していないのだ。ふっとそんな事を考えながら自分の普段の生活を振り返る。
 なんだかんだと思いつつ、1時間半ほど雨の中を歩き、風が吹いたら寒いと感じ、雨が染みたら冷たいと感じる、そんな当たり前の事をしながら(普段は結構、自分の感覚に素直になれないですよね。本当はしんどいのに大丈夫と言った覚えの無い人は多分、いないでしょう。)、のんびりと歩いた。

 ロンドンに向けて車を走らせる。途中のサービスエリアで前でのIta-netへ電話を入れる。そう、ロンドンでのダイアルアップの設定を頼むのだ。まだロンドンまで60マイル以上(100km以上)あるので、2時間ではいけないだろうが、夕方にはつけるだろうと思っていた。
 地下鉄のオールドストリート駅をあがってちょっと東である。地図上では分かっているのだが、市内に入り、ピカデリーサーカスの前から東へと入って行き、そろそろかなと思っているとまっすぐのはずが何故か北にあがっていってしまう。何度も無理矢理車を停めて(何度かはクラクションを鳴らされました)、地図を確認する。近くにはいるのに、肝心のオールドストリートに入れない。最終的にはあきらめて、明日、地下鉄で持っていく事にした。
 しかし、ここからがまた一苦労。市内の東側でホテルは西側。市内を横切って行かなくてはいけないのにまた道が分からない。迷っているうちにテムズ川沿いに出た。川は渡っていないので、川の北側にいるはずである。テムズ川を左手に見ながら混雑する道を走っていく。程なく通称ビッグベンが見え、現在位置の確認が取れた。そこからは道沿いに走ればホテルの東側を通る道に出る。そこまで行けば知っている道だ。
 ようやくホテルに帰ると夕食は走っている途中で見つけたフィッシュアンドチップスをテイクアウトしようと考えていた。ロンドンの名物、一度は食べておかないと。




 こちらがそのお店。見にくいけど、魚の看板が掛かっている。店の中でも食べられるが、ホテルに持って帰ろうと思っていたので、「テイクアウトは出来る?」と聞くと、人の良さそうなお兄さんが「OK」と言って、フィッシュアンドチップスを包んでくれた。





 で、これがその中身。あけてびっくり。隣のスプライトの缶は350mlのやつです。
 結局、ポテトは半分以上、捨てる事になってしまいました。





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