ハイデルベルグ城


 朝食を済ませるとすぐにチェックアウトをしてこの町の見所、ハイデルベルグ城に向かう。今日の移動が350kmを越えるため、ゆっくりはしていられない。
 ハイデルベルグ城は小高い丘の上にある古城だ。ハイデルベルグの街を見下ろすように建っている。

 これがハイデルベルグ城。写真で見るとあまり分からないかも知れないが、実際に行ってみるとなかなかの物である。フィルムを一本、使ってしまいました。(36枚撮りです)


 お城からハイデルベルグの街並みを望む。建物の基調が統一されており、実に美しい。街中を歩いても思わず何枚もシャッターを切ってしまう。


 行き帰りに乗ったケーブルカー。でも、行ってみると、駐車場から充分、歩けるくらいの距離でしたけどね。


 ハイデルベルクの街中のレストランで、表に出ている席で食事を取る。パリと違い、ほとんど車は通らないので、ここなら気にならない。少し早めだったため、オーダーもスムーズだった。しかし、ほとんどの人は外で食事をするため、外は混んで来ても、中はガラガラだった。(^^)
 食事が済むと時計は12時半を過ぎていた。ここから今日宿泊する予定のフィッセンまでは350km。噂のアウトバーンを眼一杯使って走る予定だ。フィッセンはドイツの南の端にある保養地で、オーストリアまで15分もあれば充分という所である。

 噂のアウトバーンを走る。制限時速無しだが、実際には半分くらいの区間には制限時速があり、突然制限時速80km等と言う標識が出てくるので、飛ばしすぎは禁物である。とは言え、やっぱり走りやすい道である事は間違いなく、どの車も快調に飛ばしている。
 右の写真、分かりにくいけど、右側のスピードメーターが160kmを指しているのが分かるかな?
 車はアウトバーンを走る事を前提に整備されているため、この時点でもまだまだ余力を残しており、アクセルを踏み込めばスピードが上がった。
 でも、人間の方がそこまで慣れていないので、これ以上は出しませんでしたけどね。
 

 ドイツを走るに当たり、ドイツのドライブマナーを調べた。そこにかかれていたのは、どのガイドブックも同じだった。

 といったようなものだった。非常にマナーがいいと聞いていた。しかし、この中で実際に実感したのはファソナー合流だけである。その他は、「誰や、ドイツのドライブマナーがいいと言ったのは!」と言いたくなってしまう。
 アウトバーンを140kmで走っていて120km制限の標識が出て来たのでスピードを落とすと軒並み後ろの車が追い越していく。80km制限の所で前の車を追い越すため追い越し車線に出て140kmくらいまであげて追い越しをしていると後ろから走ってきた車に追われる。まあ、全体に車間が極端に短いため、向こうは追っているつもりは無いのであろうが、こちらが走行車線に戻るやスピードを上げて走り去って行く。アウトバーン同士のインターチェンジで合流してくるトラックに2度ほど驚かされた。まったくこっちを認識していないような入り方で目の前に合流してくる。走行車線と同じ数だけ追い越し車線を車が走っている・・・・。街中に入るとドライバーはもっとわがままだった。知りたい方はどうぞ、ご自分で確かめてください。(^^)

 途中のサービスエリアからフィッセンの目当てのホテルに電話をかける。実は、朝、ホテルを出る前に同系列のホテルにフロントから電話を入れてもらったのだが、一杯だった。現在、フィッセンではミュージカルが行われているため、混んでいるとの事だった。だから、少々、あせっていた。ガイドブックに載っている別のホテルに電話をするが、繋がらない。フィッセンまでまだ250km以上あると言うのに時間は14時半。フィッセンのインフォメーションセンターは17時までだ。残り2時間30分。日本なら絶対に無理な所である。

 アウトバーンをひた走る。フィッセンまで残り30km程度になったところでアウトバーンを降り、一般道に入る。しかし、この道が狭い。アウトバーンを飛ばしたおかげで時間は15時40分くらいだったが、対向車が車線を割ってくるとこちらの右側タイヤを路肩に落とさなくてはよけられないような道が続く。時間は刻々と過ぎて行く。やがて後2km程度になったところでフィッセンへの標識が無くなる。まあ、街中に入ってきたのだから街自体への標識は無いのがあたりまえだが。
 しかし、困った事に持っている地図では現在位置が分からない。勘を頼りに走るが、やがて渋滞に捕まってしまった。時間はもう16時30分。心境は穏やかではない。しかし、渋滞していると言う事は中心部に向かっているのではないかと、連れ合いは車を降りて先を見に行った。やがて帰ってきた連れ合いは、「この先にインフォメーションがあるから」と言ってインフォメーションに戻った。
 どうにかインフォメーションの駐車場に車を停め、連れ合いの所に行く。インフォメーションではリストをくれるが、電話は自分でしなくてはならないという事で貰ったリストの上から順番に電話をかけていく。しかし、どのホテルも満杯だった。だんだんあせりが出てくる中、再度インフォメーションに行き、もう少し高くてもいいからといって少し高めのホテルリストを貰う。その中にそのインフォメーションの前に見えるホテルの名前があった。そこに電話をすると一発でOKだった。金額にしてツインで30DM、1600円ほど高いだけである。一人頭にすると5000円はしない。今からすぐに行くからと言って、電話を切る。

 これがそのホテル。1階2階はお土産屋さんとレストラン。でも、フロントの対応も部屋もなかなか良かった。

 お気づきの方もいるかも知れないが、わずか30分程度で2度もインフォメーションに行ったり出来たのかと思うかも知れない。しかし、インフォメーションは実際には17時には閉めず、中に人がいる限り、順番に対応をしていた。僕達の2度目も17時15分くらいであった。
 ドイツ人は残業はしない、時間になれば書類などもそのままですぐに帰ってしまうと聞いていたが、こと、このインフォメーションに関する限りはそれは当てはまらない。
 何はともあれ、寝るところを確保し、ほっとしてホテルの下にあるレストランで食事をした。次の街まで走らなくてはならないかも知れないと思っていた僕は、ワインを飲んでゆっくりと眠りについた。



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