カレンの村へ


 歩き始めて5分、温泉の源泉から流れてくる川をせき止めて、大人も子どもも、数人の人が水着になりつかっていた。
 そこから少し川をさかのぼると源泉があった。





 わき上がる源泉。横では卵を売っていて、棒の先に引っかけてゆで卵に出来る。タイでは温泉は入るというより、ゆで卵を作って食べるものだと何かのガイドブックに書いていた。








 山道を登っていく。さてさて、この先、どんな道が待ち受けている事やら。






 歩き始めてどれくらいだろう。運動不足の為、時間を計る余裕もない。途中の村で一休み。他のツアーの人達もいてにぎやかな雰囲気だ。








 まるで日本の農村の風景。作っている物はやっぱり米だとの話。




 久しぶりの山歩きは、運動不足のみにはなかなか応える。しかし、乾期のせいか、山間で涼しいせいか、汗だくになるというような事は無かった。12人のうち、僕の後ろを歩いているのはルーマニアから来たという女の子が一人。遅れ気味になりながら、必死でついていく。僕の歩き方は、ゆっくり、長くなので、疲れてくるとなかなかついていけない。しかし、適宜、休憩を取っている間に追いつくし、追いついてすぐに出発しても、長く歩く分は大丈夫なので、迷子になるような事はなかった。ガイドさんは、日が暮れるまでにつかないと、真っ暗になると、先に進む。やがて少しきつめの下り坂の向こうに、今日泊まる村が見えてきた。




 山の斜面に並ぶ家並み。床が高くなっているのは、動物から身を守る為だとか。もう一つ、理由を言っていたと思うのだが、私の英語力に免じてご勘弁を。







 ようやく、宿泊地の山村に入る。一休みすると、ガイドさんが、寝る部屋を教えてくれるが、人数が多い為、僕とFさんは別の部屋に寝る事になった。
 びっくりしたのは、電気が点く事。太陽光電池が外にあり、大きなバッテリーが置いてある。大した電力ではないが、電気を使っているのに驚いた。






 部屋の中に入ると、その家の子どもが様子を見に寄ってきた。なかなかかわいい子である。







 一休みして、外に出ようとマグライトを探す。その間、この子が横にずっといたので、荷物の中から何かを出すというのは、やめた。まだ2つか3つの子どもである。悪気はなくとも、興味がある物を見つけたら持っていくかも知れない。嫌な思いを残さない為にも、その程度の注意はしておいた方がいいだろう。
 暗くなった屋外に出ると、みんな食卓を囲んでビールを飲みながらおしゃべりをしている。僕とFさんは、少し離れたたき火を囲んで、少し静かな時間を過ごしていた。時々、何か手伝えないかなと、厨房を覗きに行くと、ガイドさんが「おなかが空いているのか?」と聞いてきた。いや、まあ、空いているのは空いているのだが、それが目当てで来たわけではないのだが・・・。
 まあ、手伝う事もなく、やがて食卓に夕食が運ばれてきた。




 タイカレーと野菜炒めのような物とスープ。結構、おいしかった。







 食事が済むと、その場でまたおしゃべりが始まる。もちろん、英語で。僕はよく理解出来ない為、なかなか入る事が出来ないが、しばらくすると、トラックの中で話しかけてきたイギリス人のEさんが声をかけてきて、二人で食卓を離れ、たき火の所に行った。
 彼は日本、特に日本庭園に興味があるとかで、色々と聞いてくる。僕は大阪万博の時に出来た日本庭園を紹介し、お勧めをしておいたが、どれだけ理解出来ただろうか・・? (^^;
 やがて、みんながたき火の周りに集まってきて、ガイドさんも入っておしゃべりが始まる。Eさんと話をしている間に、少し英語をしゃべるのに慣れてきたのか、先程よりは話に入る事が出来る。





 話が弾む。時間が遅くなるにつれ、寝る人が抜けていく。半分くらいの人が抜けた頃、僕とFさんも抜けて部屋に帰った。



 




 寝袋と毛布4枚、枕を置いてくれてある。寝袋の中に毛布を2枚入れ、靴下ははいたまま寝袋に入ると、しばらくFさんと話をして、外のみんながまだおしゃべりに夢中になっている中、眠りについた。



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