ゴルナーグラート


 ゴルナーグラードはツエルマットの駅前から出ている山岳列車に乗り45分ほどで着く、標高3130mの地点に駅のある、マッターホルン東側の尾根である。山岳鉄道は途中から右側にマッターホルンを望みながら上っていく。ガイドブックで、「1時間30分」ほどのハイキングと出ていたので、たいした装備もせず、簡単に出かけたのだが、これが間違いの元だった。(^^;
 実は、コース全部は標高差1500mにもなり、3時間30分のかなりハードなコースなのだった。さてさて、どうなったかというと・・・・。

 部屋から見るマッターホルンは雲に隠れて見えない。しかし、テレビをつけてみると、1CHで主要な展望台につけているカメラの映像が放映されていて、ゴルナーグラードの映像は、雲海の上にマッターホルンが見えており、上は晴天のようだ。朝食を済ませると、準備をして山岳鉄道の駅へと向かった。

 関係ないけど、駅前でヤギの大群に遭いました。牧草地へ出かける途中です。観光客へのサービスからか、メイン通りの商店街を抜けてきます。後には・・・そう、ヤギの糞が・・・・・。


 これが登山列車。きつい坂を登るため、レールはラック式になっており、ゆっくりと力強く登って行きます。帰りは歩いて帰るつもりだったため、チケットは片道だけしか買っていません。


 展望台からマッターホルンを望む。ガス(雲)ですぐ見えなくなったり、また顔を出したりで、みんな、記念写真を撮るのに苦労していた。
 ものすごく雄大な景色が広がる。旅行会社の人が、「カナディアンロッキーもすごいですが、スイスはもっとすごいですよ。」と言っていたのが、この展望台に来てよく分かる。しかし、実際にもっと実感したのは下りだしてからだが。
 しかし、3000mを超えるこの場所は空気が薄く、すぐ上の展望台に行こうと登り始めたとき、すぐに息切れしてしまった。


 氷河を望む。とにかく、すごいと言うしか無い景色である。一眼で写真を撮っていると、どんどんとフイルムが無くなって行く。いかんいかんとセーブしながら、下りのハイキングコースへと踏み出す。


 こんな道を下っていく。結構、坂がきつい。道も標識がそんなに立っているわけではなく(後で知ったが、ハイキングマップを持っている事を前提に標識を立てているため、マップを持っていないと分岐点で迷う事になる。)、下のほうに見える、みんなが集まっている、多分、逆さマッターホルンの池であろう所を目指して歩く。池で一通り写真を撮ると、ツエルマットの標識を頼りに下り始める。時間はすでに12時を回っており、息子はおなかを空かせ始めていた。12時ごろまでには降りる予定だったため(むちゃくちゃな話だが)、食料は持ってきていない。次の山岳鉄道の駅で列車に乗って降りようかという話になったが、そこにレストランがあったため、昼食を食べる事にした。
 息子とミートスパゲティーを頼んだのだが・・・・・出て来た量は半端ではなかった。まあ、日本で出てくる3皿分だと思っていただければ結構です。


 昼食の後、しばしの昼寝を楽しむ。前にはマッターホルン。目を閉じるのももったいないような気のする景色である。


 昼寝をしていると、ヤギが寄って来た。耳に標識をつけているので飼われているのだとは思うが、実に観光客なれしている。


 一休みしてツエルマット目指して歩き出す。道は急勾配が続き、結構ハードである。しかし、それ以上に心を惹いたものがある。それは目の前に迫るマッターホルンだ。このコースは、林の中を歩く時を除いてマッターホルンが見える。初めの頃は正面にマッターホルンを見ながら下るため、徐々に迫ってくるマッターホルンがすごい。また、まわりに大きく開いた空間が雄大な景色をより雄大に演出している。言葉でも写真でも語り尽くせる物ではないが、とにかくすごい景色が目の前に広がっているのである。
 やがてツエルマットの街が見え始め、道は林の中へと入って行く。この林を抜ければもう、ツエルマットは目の前だ。もうひと頑張り・・・・・・。
 この林を抜けるのに、結局1時間以上もかかってしまった。(^^;
 このコース、結構、きつかった。豆が出来そうな足をゆっくり動かしながら街中に入り、メインの商店街を抜けて行く。放牧から帰ってくるヤギの一団とすれ違い、ホテルに帰る。
 夕食に近くのコープで買い出したパンやチーズを部屋で食べながら、明日の相談をする。夏スキーに行きたいという気もあったが、情報も分からないため、明日は今日登ったゴルナーグラートよりさらに上に出ているケーブルカーで展望台から見えていた氷河のあたりに言ってみようという事になった。帰りに日本語インフォメーションにより、スキーの事を聞いて、明後日にスキーに行く事にした。



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