氷河特急〜ツエルマットへ


 今日は楽しみにしていた氷河特急、アイス・フィールド・エキスプレスに乗ってツエルマットに行く日だ。早めに始発駅になるクールに行き、街を見ようと言う事で、1時間程度早くクールに着くようにホテルをチェックアウトした。小雨が降っていたが、駅は目の前なので気にならなかった。
 クールまでは15分。すぐである。駅前の商店街を冷やかしながら傘やちょっとした小物を買い、インフォメーションでホームを確かめると、大勢のお客さん達と列車が入ってくるのを待つ。
 僕は一眼レフを持っていたので、息子にデジカメを撮らせたのだが、正面で無く、客車の途中になってしまったので、このページに写真を載せるのはやめた。(^^;
 でも、中の写真は大丈夫。

 1等車はパノラマ車両になっていて、向かい合わせの席の真中にはテーブルがあり、車内販売のコーヒー等を乗せてくつろげる。最初に車内販売のパンフレットが配られて、息子がキーホルダーをどうしようか悩んでいるうちに車内販売が通り過ぎた。でも、7時間もあるのだから、また来るだろうと思っていた。僕も氷河特急のロゴが入った帽子を買おうと思っていたのだが・・・・。実はこの氷河特急は3つの鉄道会社が運行しており、各鉄道会社の受け持ち区間が決まっている。運転手や車掌も入れ替わる。そう、車内販売の品物も入れ替わり、結局、二人とも買い損ねてしまった。(^^;


 昼時になり、氷河特急の食堂車に行ってランチを食べる。メニューは決まっており、予約が必要。選べるのはデザートと飲み物ぐらいである。思い切って「氷河特急特製ワイン」とかいうのを頼んだ。50SF以上する。しかし、最後のチェックの時、この分の支払いは29SF弱だった。初めに席に着いたとき、別のワインが乗っていたので、もしかしてランチはワイン付きで、ワインの差額を支払ったのかも知れない。


 窓からの景色は非常に素晴らしい。緑の大地と家のコントラスト、険しい山がいろいろな表情を見せながら過ぎていく。
 しかし、「サングラスが必要」といった所は無かった。実は、氷河特急はサンモリッツ発とクール発があり、サンモリッツからの方が1時間ほど長い。クールからの列車はサンモリッツから来る路線に途中から合流するような形になっている。そして、ガイドブックを見ていると、氷河特急の氷河特急たる所は実はクールからの合流までの間がハイライトなのだ。だから、本当はサンモリッツまで行って乗りたかったのだが、マイエンフェルトからだとあまりに無駄な時間を費やしてしまう。マイエンフェルトと氷河特急のハイライトを天秤にかけて、僕は「ハイジの里」を取ったのだ。それでも標高2033mの峠越えがあり、充分、楽しめた。


 同席した女の子。全然関係ないんですが、かわいいので撮ってしまいました。(^^)

 やがて列車はきつい坂をゴトゴトと登り、終着駅、ツエルマットにつく。ホテルの迎えの車やタクシー、またすぐ向こうがツエルマットのメイン通りのため行き交う観光客も多く、ごったがえす。託送で送った荷物を受け取る。地図を見るとここからホテルまで500m程だが、小雨も降っており、荷物も重く、歩く気はしない。旅行会社の人が「駅に直通の電話がありますから、ホテルに電話して迎えに来てもらったらいいです。」と言っていたのでそうする事にする。

 これがその直通電話。ホテルのざっとしたインフォメーションと番号が書いてある。下の地図の横で番号を入力すると場所が分かる。そして、左右の電話で番号を入力すればホテルにかかる。
 目的のホテル、ビナーはすぐに見つかった。迎えにきて欲しいと言うのはどう言えばいいのか分からないまま電話をかける。女の人が電話口に出る。「今日、予約しています。今、ツエルマットの駅に着いたところです。」と言うと、「OK、お名前は?」と確認すると、「すぐに迎えに行きます。グレーの車です。」と言ってくれた。やれやれである。
 駅前で2〜3分待っているとグレーにビナーの名前が入った車がやってきて、すぐにホテルに連れて行ってくれた。

 


 これが迎えに来てくれた電気自動車。ツエルマットではどのホテルも送迎をしている。環境保護のため、ガソリン車の乗り入れが禁止されているこの街では、お客が車で乗り付ける事が出来ない。そのために各ホテルは電気自動車で送迎をしているのである。しかし、中には馬車で送迎をしているホテルもあり、多分、高級ホテルだろうと思う。


 これがホテルの入り口。中は小奇麗で、3ツ星の割にサウナやジャグジー、プールがあったりと設備は充実している。
 今回の旅行で一番苦労しているのは洗濯だ。コインランドリーも何も無いため、手洗いなのだが、浴室に干していても1日では乾かない。しかし、このホテルはベランダに干す事が出来るため、助かる。ここではトリプルにすると部屋が狭いとの事で、ツインとシングルで部屋を取っていた。「マッターホルンが見える部屋にしますか?」と旅行会社の人には聞かれたが、なるべく安くあげたかったので、「そんなのは要りません。」と答えた。しかし、僕たちの入ったツインの部屋はベランダからマッターホルンが見えるのだ。ちょっと得した気分である。(^o^)


 部屋に荷物を置くと、僕の防寒具と息子の服を買いに行く。思ったより寒い。僕は山に登るのにはヤッケがいるとは思っていたが、丁度いいのを持っていなかったので、買わないといけないと思っていると、「どうせかうのなら現地で買ったほうがいいのが手に入りますよ。」とアドバイスを受けたのでここで探す事にしていた。結局、気に入ったのは283SFするジャケットだ。安物を買おうと思っていた僕にはちょっと痛い出費だが、ままよと「これ、貰います。」と言うと、電卓を持って来て、「30%引きで、202SF。フラットにして200SFでいいですか?」と言われた。思わぬ値引きにうれしくなった。また、ここで帽子も一緒に買ったのだが、息子が自分の小遣いでバッチをひとつ買おうとすると、店の人が袋に入れて息子に渡し、「これはプレゼントだよ。」と言った。まあ、太っ腹な店である。もともとついていた283SFは何なんだろうと思ってしまう。でも、他の店でも似たり寄ったりの値段をつけていたので、やっぱり安かったのだと思うが・・・。
 夕食はレストランで贅沢をして(初めて3人で100SFを超えてしまった・・・・(^^; )満足した一日を終えた。
 
 部屋に帰ると夏休みの宿題をやる息子の傍ら、インターネットへ接続する。このホテルからの接続は非常にやりやすかった。しかし、FTPソフトを立ち上げ接続しようとするとやっぱりログイン後にソフトが固まってしまう。ええい、こうなったらと、インターネットへ接続できているのをこれ幸いにフリーのFTPソフトをダウンロードする事にした。無事ダウンロード後、インストール、設定。再度インターネットにつなぎFTPを試みると・・・何とか成功である。途中で一回だけエラーが出たものの、無事に全ファイルをアップした。しかし、去年、写真が見られないといったトラブルがあったので、一応、全ページをチェックする・・・表示されない写真が3枚あった。すでに時計は午前1時を指している。メールフレンドへの通知は諦めて休む事にした。明日は晴れればマッターホルンを見に行く予定である。



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