ゲント〜ブルージュへ


 今日の宿泊予定地、ブルージュへ向かう前に、ゲントへ寄り道をする。ゲントには、かの有名なヒットラーが何としても欲しかったと言う、「神秘の子羊」という祭壇画がある。ゲントに来た目的はただひとつ、この絵を見るためだ。
 街中に入り、路上パーキングに車を停める。チケットを買って車に置いておくタイプの駐車スペースだ。入れた金額に応じて駐車可能時間が印刷されたチケットが出てくる。最大120分で80フラン。丁度80フランは無かった。少々、不安だったが、下に硬貨の出てくる穴もあるし、お釣りが出てくる事を祈って100フラン入れる。時間の印字されたチケットが出てきて・・・・・後は何も出てこない。ボタンを押してみるが無駄。不安はあたってしまった。まあ、20ベルギーフランといえば60円弱だから、まあいいけど・・・・・。(;;)



 ゲントの街並み。ベルギーはどこに行っても街の中に石畳の道がある。くれぐれもハイヒールで来ないように。






 聖バーフ大聖堂に行く。一回り中を見学した後、教会の一角にある礼拝堂へと向かう。一人100フランを支払い、中に入ると、目の前に「神秘の子羊」の祭壇画がある。すぐ横のカウンターで日本語で説明をしてくれるレコーダーを借りる。僕は芸術はあまりわからないが、この「神秘の子羊」には魅入られてしまった。説明はたっぷり、30分以上はあったと思う。しかし、退屈しなかった。絵の説明、作者の説明、この絵にまつわる歴史など、非常に興味深かった。驚いたのは、興味が無いだろうなと思っていた息子が最後まで絵を見て説明を聞いていた事である。
 礼拝堂の中はその祭壇画をくるっと回るだけのスペースしかなく、ほんとうに見るものはこの絵だけしかない。でも、ここに来た価値は充分に感じられる絵だった。
 礼拝堂を出た僕は、横のお土産店で思わずこの祭壇画のミニチュアモデルといおうか、楯を買ってしまった。結構、高かった。(^^;



 お昼には再びムール貝が登場した。ここのメニューに1.3kgと書かれていたのだ。これで一人分である。こちらの人はよっぽど、食べるらしい・・・・。でも、美味しいけどね。

 ゲントで昼食を済ませると一路、ブルージュへ向かう。昔は商業の中心的な役割を果たしていたが、川が泥で埋まって浅くなり、商船が行き来できなくなったため、それ以降町がさびれていったという。そのおかげで昔の面影をそのまま残した街並みなのだそうだ。
 ブルージュへは比較的容易に入れた。というのは、最後の最後までブルージュの表示があったためだ。表示に従って走ればそのまま、町の駐車場へと行き着いた。
 インフォメーションに行き、今夜のホテルを頼む。ブルージュのホテルは小さい所が多く、設備も古い。町の中心で取ると値段は高く、エレベーターが無いというような事になってしまう。3つ紹介してくれたホテルの中でエレベーターのある、町の中心から歩いて10分くらいの所のホテルを頼んだ。


 これが今日のホテル。なかなか雰囲気のいいホテルだ。パンフレットには駐車可になっていたため、とりあえずホテルの前の道に車を停め、荷物を運び込む。チェックインを済ませて駐車場を聞くと、「ホテルの前に停めていますか?」「はい。」「じゃ、そこでいいです。」「・・・・」ホテルが駐車場を持っているということではなく、ホテルの周りの道が駐車できますよという意味だったようだ。日本ならまず、「駐車可」とはホテルの案内には書けないだろう・・・・。

 これが街の中心広場。観光地だけあり、周りを歩いている人はほとんど、観光客だ。時間が早かった(といっても18時頃だが)ため、この広場から出ている、ミニバスツアーに乗る。小さなバスで50分ほどで街中の主要な場所を案内してくれる。席に着くとイヤホンがあり、6カ国程度の言語を選ぶ事が出来る。日本語は7番だった。おかげで、案内が良くわかった。(^^)
 しかし、ドイツのお城で聞いた日本語ガイドも、このバスの日本語ガイドも、多分、日本人ではないだろうと思う。非常に上手な発音だが、わずかに違ったり、日本人ならしないだろうという漢字の読み間違いをしている。でも、普通に聞いていたら、多分、気が付かないと思う。

 夕食はガイドブックに載っているインド料理の店に行く。いい加減、パンとチーズとハムの料理には飽きてきてしまったので、カレーが食べられるのはありがたかった。とはいっても、日本で言うカレーライスではなく、ナンか長粒米のライスが付く本格的なものだ。これが予想以上に美味しくて、非常に満足した夕食になった。お値段も予想以上に高かったが・・・。(^^;
 明日はホテルで自転車を借り、街中をサイクリングする事にした。



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